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シングルマザーは父でもあり母でもあるのか

現在、日経BP社の日経xWOMANでアンバサダーをさせていただいています。そちらの編集部の方から送っていただいたこちらの本。

駄言辞典

今は娘の両親としてそれなりに良い関係をキープしている元旦那さんですが、こちらの本を読みながら、「あ〜これ言われた時は嫌だったな」と色々思い出してしまいました。

先にお伝えしておくと、元旦那さんは人間的にけっこういい人です。(笑)

基本優しくて、前向きで、コミュニケーション力もあり、無人島でも生きていけそうな生命力があるというか、精神的にも逞しい。何より、娘のことを大切に思っています。だから今でも、人としては尊敬する部分はあるものの、夫婦としてはもう限界だと思うことが何度もあり、我慢して一緒にいるより、自立して自分の人生を生きた方がきっと幸せと思い、離婚に至りました。

離婚したことを後悔したことは一度もないし、結婚したこと、出産したことに後悔もありません。(むしろ、この経験のおかげで本当にたくさんのことを学び、自分自身成長できたと思っています。)

こちらの本にある言葉、同じようなこと色々言われましたが、その中でも今でもはっきり覚えているのが、まだ娘が生まれたばかりで、夜も2時間ごとに起きていた頃。

「俺は月曜から金曜まで外で闘ってるんだ。だから週末くらいサーフィンしてリフレッシュしたい」

(私の心の声・・・)

いやいや、私は、24時間休みなしで慣れない育児に翻弄され、睡魔と闘い、ご飯だって落ち着いて食べれることだってほぼないけど?毎日外で一人でランチできることだけでも幸せなんだよ?

週末に1時間子育てセンターに連れて行ってくれ、帰ってくると

「1時間ゆっくりできた?良かったね! 」

(私の心の声・・・)

いえ、1時間の間に、掃除して洗濯して、一瞬も座る時間はありませんでした!

ゴミ出しをしてくれて

「ゴミ出ししといたからね! (得意げな顔)」

(私の心の声・・・)

ゴミを玄関からゴミ置き場に持って行ってくれてありがとう。でも、家中のゴミを集めて袋に入れて、玄関まで運んだのは私だよ?

あと、これが一番嫌だったかも・・・

「子供生まれて亜紀は変わっちゃったよね」

(私の心の声・・・)

それはもちろん変わるでしょ!子供生まれてお父さんになったのに、なぜあなたは変わらないのですか?「俺は少年の心をいつまでも忘れない」なんて言ってられる余裕があるなんて羨ましい!

先ほども書いたように、元旦那さんは悪い人ではないので、悪気があって言った言葉はあまりないと思います。

それでも、言われるほうは嫌な思いをしたり、傷ついたり。

そういえば、先日の父の日。オンライン英会話のフィリピン人の先生に「私はシングルマザーで、6歳の娘がいます」と伝えると、言われたのが

“Happy Father’s Day!” (満面の笑みで♡)

私が “え?” という顔をすると、「だってあなたはお母さんとして子供の世話もして、お父さんとしてお金も稼いでいるんでしょ?だから両方の役割を立派にして、偉いと思う!」と褒めてもらったのですが・・・

もちろん彼女にとっては褒め言葉だったのは間違いないけれど、まだまだ「一家の大黒柱はお父さん」という認識があるんだなと感じました。

でも私は、「お父さん」として仕事をして娘を養っているわけではありません。娘の親だから、お仕事をして稼ぐことも、料理したり洗濯したりお世話することも、どちらもしています。
同じように、シングルファーザーの方はきっと、「お仕事してちゃんと稼いで子供を養って偉いね!」とは言われず、「お父さんなのに、料理したり、お風呂入れたり、子供のお世話して、立派だね」と言われているのかもしれません。

同時に、私がいつも気になっているのが、「女性の活躍」とか、「女性の権利」とか色々言われて、それはもちろん素晴らしい動きだと思うのですが、いいところばかり手に入れるのはやはり都合が良いのでは?ということ。経済面でも、仕事においても、女性が男性と全く同じように扱われるなら、女性にもそれなりの覚悟が必要で、その覚悟を決めることってやはり私にとってはけっこう勇気のいることだなと感じています。

小さいことかもですが、やはり合コンに行ったら男性が奢ってくれたり、たくさん払ってくれたり・・・

家計だって、私は結婚していた時、基本的に全て元旦那さんが支払いをしていたので、自分の方が弱い立場になってしまうのは仕方がないことだったのかも?と思ったり・・・

私が離婚したとき、私にとっての最優先事項が、「自立すること」でした。新しいパートナーがいらないわけではないけど、新しいパートナーを作るなら、自分が経済的にも精神的にもしっかりと自立してから。と決めていました。

友人の中で、旦那さんが家事育児を同じように責任を持ってやってくれている夫婦を見てみると、奥さんがフルタイムでしっかりと稼ぎ、家計のやりくりも責任を持ってマンションの頭金とかも半分ずつ支払っているカップルが多いように思います。そのような夫婦は、子供が夜泣きしたら、旦那さんが進んで抱っこしてくれたり、保育園の送りはパパで、お迎えはママというようにちゃんと分担をしていたり。旦那さんも、「手伝ってあげる」という意識ではなく、「当然のように」お互いを助け合っているように感じます。

海外(特にヨーロッパ)の男性は家事や育児に協力的で素晴らしい!と評価されますが、それと同時に、女性はフルタイムでバリバリ仕事をこなし、食事に行ったり買い物に行ったりした時に、「男性が出してくれるのが当たり前」なんて思っている人はあまりいない気がします。私のポーランドの友人は、旦那さんの収入が少ない時、「私が頑張って稼がなきゃ!」と文句言わずバリバリ仕事をこなし、彼をサポートしていました。だから旦那さんは、彼女にすごく感謝していたし、対等な関係を築いているようでした。

考え方は人それぞれ違っていいと思うので、全ての女性が責任を持ってフルタイムで働くべきだなんて全く思いませんし、専業主婦で幸せな人もたくさんいると思います。ただ、私にとっての理想は、お互い助け合い、尊敬し合えるような関係です。だから、私も仕事にも責任を持ち、更にやりがいを見つけていきたいですし、(すでにやりがいある仕事ができているのは本当に幸せなことです♡)必要であれば、お母さんだけど娘を預けて泊まりでも出張もします。実は、もうすぐ何週間かの泊まりの出張が決まっており、娘には寂しい思いをさせるのですが、私のキャリアにおいては素晴らしい経験になること間違いなしなので、そこは母にも協力してもらって実現します。(娘にも、私が仕事を生き生き頑張っている姿を見せたいというのもあります!)

色々考えること、悩むこともありますが、「女性だから」「男性だから」ではなく、自分らしく、自分のやりたいことを実現できる人生を送れる社会になるといいなと思います。

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